/No.28


2018 6/7(木)ー 6/24(日)
AM11:00~PM7:00(最終日はPM 5:00まで) 休廊 月・火・水曜


エイリアスーコレイガイノスベテ  平田洋一・菊池和晃 
AiliasーEverything except This  HIRATA Yoichi・KiKUCHI Kazuaki


 



会期中催し

アーティストトーク  平田洋一・菊池和晃 6/9(土) PM 5:00〜
アートパフォーマンス 菊池和晃

6/9(土)16(土)・24(日) 時間未定





平田洋一
Hirata Yoichi



ビビンチョ・アート
僕の生き方はビビンチョであった。どう考えても気宇壮大に華々しくいきてきたとは思えない。まさしくその逆であった。昔はすっかりダメな僕たちであり、今は後ろも前もしぐれてしまって、行先が分からない。
太宰治は芸術とはゲーの術だといったと思うが、僕はゲーのでるほど作品をつくっていない。ビビンチョでだらしないアーチストであった。これからもビビンチョに続けざるをえないがビビンチョではあるが清潔な作でありたい。ビビンチョ・アートは自虐ではない。少しは誇りを感じている。
  平田洋一  


略歴
1936 兵庫県生まれ
尼崎市で生まれたのだが記憶がない。美しい国だが夏の暑さに死にそうだ。・・引き上げ船で感じた日本の第一印象である。体が適応したのかまだ死んでいない。大阪学芸大(現大阪教育大)二回生の時、シベリヤ帰りの父親が43歳の若さで病死。翌年退学を決意した僕は絵画実習室で木造ヨットを自作、仲間と三人で瀬戸内海を航行。夜間航行で神戸港の入り口で関西汽船を止めて、おおいに叱責された。工員、電通の下請け、マネキンの原型制作などなど・・27歳、大阪画廊で個展、「涙のオブジェ」を福岡道雄が買い上げて、今は兵庫県立美術館にある。28歳、福岡道雄の主宰するアローライン・グループに参加。29歳、1965京都アンテパンダン展での「さびしい僕たち」等が今泉篤男さんに認められ、東京での個展の用意をして頂いたのだが、作品を作る金もなく涙を呑んで仮病になった。今も悲しい。

主な作品
涙のオブジェ(1963)、さびしい僕たち(1965)、ムシムシマルイエ(1966)、コレイガイノスベテ(1972)



菊池和晃
Kikuchi Kazuaki



古代ギリシャ彫刻はどれも筋骨隆々で美しい肉体が表現されている。その理由を調べてみれば、どうやら当時の神々の姿をイメージしたものらしい。古代ギリシャ人は美しい神々の姿に近づくため筋トレは日常的なものであり、マッチョであるほど良いと言われていた。
一方現代人の私はぶよぶよと太っており、古代ギリシャ人から見れば一体どれほど醜いのだろうか。私が醜い肉体を晒し美術を生業にすることは美しくないことかもしれない。ならば彫刻のような美しい肉体を手にした私がつくるものは、きっと美しいに違いない。
  菊池和晃  


略歴
1993 京都府生まれ
2016 成安造形大学美術領域現代アートコース卒業
2018 京都市立芸術大学大学院美術研究科絵画専攻構想設計クラス卒業

2013 花山天文台 gallery week、花山天文台、京都
2014 主張てん、gallery ARTISLONG、京都
2015 第18回ニパフ・アジア・パフォーマンス連続展、 3331 Arts Chiyoda、東京・江之子島文化芸術創造センター、大阪
2017 若手芸術家支援企画 1 floor 2017 合目的的不毛論、神戸アートビレッジセンター






子供の頃「これを見て」と言われ母の指を見ていたら「バカね。」と笑われ動揺した記憶がある。母が何を指差して言ったのか、もう覚えていない。いま思うと「これ」は常に直近の実体と結びついているという浅はかな思い込みが、その時揺らいだのだろう。
ヒトは狩猟採集時代から何十万年の間、身体を動かすことで生きてきた。最近ヒトはあまり身体を動かさない。その代わりに指で画面に映るエイリアスをタッチする。エイリアスは「別名」と訳される。IT分野では本体を呼び出す記号/アイコンのことで、乱暴にいえば「これ」を指差す指。本体はその向こうにある。
「これ」に対し平田洋一は「これいがいのすべて」と言った。平田は高齢者といわれる年齢ながら、いまだに冒険心を失わない遊び心の持ち主だ。しばらく休止していた制作活動をこの度再開。樹脂を巧みに扱いユーモアと哀感をたたえた作品はファンが多い。
菊池和晃は京都芸術大学院を卒業したばかりの新鋭。自らの身体を酷使?する作風は、これまで私たちが思っていた「作品」に対する見方を変える可能性を持っている。本展では筋肉運動の痕跡をキャンバスに残すインスタレーションを行う。
そう、日常の風景を変えていくおびただしいエイリアスの海を泳ぎ渡るにはユーモアと筋肉が必要だ。
+1art カワラギ  
            
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