ブルーシートは、工事現場をはじめとする囲いや、作業の際に床や壁を汚さないための養生、あるいは路上生活者の仮設住居といった、様々なものを覆う、隠すといった用途を持っています。そして空や海に近い色ということが選ばれた理由のひとつでありながらも、およそ自然とは言い難いビビッドな青色は、ポリエチレンによる素材感とその用途も相まって、日常においては異物といえる存在です。
今展ではそのブルーシートを基底材に、富士山をはじめとする様々な対象の青として擬態させます。そこから見えてくるのは、表層的に覆われた対象のイメージでしょうか、
あるいは異物の中にある美しさでしょうか。はたまた…。
空や海とは程遠い「見せかけの青」を元に、考えたいと思います。 |