ARCHIVES |2020  |2019 |2018  |2017  |2016  |2015 

 


no.16
2017 03/09(木)ー 03/26(日)


エアリウム A i r i u m  浮川秀信 UKIGAWA Hidenobu


     








related Events

3/11(土) PM 4〜 (参加費無料)
 ・アーティストトーク
 ・音楽会「Airium』
ルイ・リロイ (ギター他)


浮川秀信
UKIGAWA Hidenobu


針金(ピアノ線・黒錆仕上げ)を組み立て、組み合わせた立体作品。
細い線と周りの空気感、それと壁に映る影。影は壁の存在を示して空間を閉じるが、逆に壁がスクリーンの役目も果たしてくれる。
今回の空間はむき出しの天井裏が独特の町屋の雰囲気を残し、未だに実際の役目を 担った柱も立っている。確かなものが加わることで作品風景がどう変化するか、ちょっぴり不安でもあるがワクワクしながら針金を歪めたり繋いだりしている。
確かなものと不確かなもの、全体の揺らぎ ーアクアリウムならぬエアリウムー。

浮川秀信


略歴
大阪生まれ。1968年大阪「あの画廊」にて初個展(F・R・Pによるオブジェ)。
以後、材料にこだわること無く様々な造形を試みる-1976年須磨現代彫刻展、アートナウ77等。大阪から奈良への転居を機に吉野杉の間伐材を削り組み立てる作品を作り始め、作品と共に周りの空間もテーマとする。ここ数年は細い木がますます痩せて今はピアノ線に至っている。最近の発表 2013年大阪「番画廊」、2016年「ギャラリー勇斎」






細い線が蜃気楼のようにゆらゆらと揺れて立ったり浮かんだり、微妙に曲げられたピアノ線の組み合わせが確かなものと不確かなものの境界を曖昧にさせる。その空間に足を踏み入れた者は、微少重力の世界に迷い込んだかのような錯覚を覚える。
浮川秀信が歪んだピアノ線を繋げて置くと、その空間は揺らぎはじめる。さまざまに歪んだ黒線の立体は別の空間への入口のようでもあり、壁に映るその影は外部へ開かれた窓のようでもある。
だが、たぶん、そんなことはどうでも良い。空間の中で漂い、流れるに身を任せる。そうすれば壁は壁でなくなり、ピアノ線もピアノ線ではなくなる。周囲を見れば、果てのない広がりの中に私たちはいる
+1art カワラギ