トオイ イロ

/木箱 アクリル板 言葉 色



No49 



 

三嶽 伊紗 MITAKE Isa


  〔作家コメント〕

家からそう遠くないところ、焼失し礎だけ残した寺がある。湿気の多い山中、奇妙に空いた空間は静謐で美しい。その場所で年に一度、遠方より僧がきて、真言をとなえる。真言がどういうものか私にはわからないが、それでも、ひそやかに響く「言葉」は艶やかで美しい。あれは、気の遠くなそうな長い時間、人間の愛おしく切ない祈りが伝えてきた「言葉」だろうか。僧の声を聴きつつ、ふと思った。
                               -----------------九月のノートより



 

〔自己紹介〕
1982年より様々な素材を用いて発表。〔カタチ〕から離れたいと、〔モノ〕の輪郭を曖昧にする制作を続ける。10年ほど前より映像作品も発表。撮りためた像を何層も重ね、眠りの中の夢のように時間軸のない絵を探す。

 

 



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