ARCHIVE no.62
二つの傾斜地で 空堀と竜ケ迫
井上 明彦
2022 01/26(水)ー02/12(土)
参加型プログラム
空堀散歩特設サイト
Walking Karahori
会場に置かれた地図を頼りに+1~+2 のあいだを散歩し、傾きに関わる興味深いモノのありようを特設サイトにアップして下さい。画像、テキストなど方法は自由。 本サイトは会期中公開します。
>特設サイト“On the two slopes 2022”
>サイトへの投稿はコチラまで
終了しました
ワークショップ
空堀をトレースする
Tracing Karahori
1/29(土) 13:30~15:00
コップ一杯の竜之迫の海水で、+1~+2のあいだの地面の傾きを測り、また水のゆくえを探る。
(参加無料・要予約)
井上 明彦 INOUE Akihiko
+1artを主宰される野口さん・カワラギさんが営まれる自遊学校のある高知の竜ヶ迫(たつがさこ)と、+1 art・+2 のある大阪の空堀は、共に傾斜に富んでいる。斜面は、そこに置かれるモノに高い位置エネルギーを与え、水平面にはない異質性と潜勢力をもたらす。
本展では、空堀と竜ヶ迫、二つの傾斜地に見いだされる多様なモノのありようのいくつかをトレースし、交換や変換を通じて新たな共存(コンポジション com/position)を探る。それによって傾きの可能性を開示することをめざす。
斜めの海辺に空の掘が浮かび、傾いた空の堀に海が押し寄せる日を夢想しつつ。
1990年代半ばより,水,重力,地面,屋根など,人間の生存を基礎づけるものに対して,絵や立体,インスタレーション,アートプロジェクトなど,多様な方法で関わることを続ける。
1955 大阪市生まれ
1984 京都大学大学院博士課程中退
1995〜2020 京都市立芸術大学美術学部教員(造形計画)
2006-07 文化庁新進芸術家在外研修(パリ), パリ第8大学造形芸術科・招聘教授
主な作品/プロジェクト/展覧会
2021 Twisting Tokaido(かけがわ茶エンナーレ,掛川市日坂)
2019 発酵をよむ―藤枝守・井上明彦・稲垣智子―(コラボレーション, +1 art、大阪)
2019 報恩寺の角度―井上明彦・今村源・日下部一司・三嶽伊紗(報恩寺,京都)
2016 三本の水平線(フクシマ美術,KUNST ARZT,京都)
2016 ホテル養生(still moving: on the terrace,ギャラリー@KCUA)
2016 新シク開イタ地―井上明彦・hyslom―(神戸アートビレッジセンター)
2015 散歩の条件―井上明彦・今村源・日下部一司・三嶽伊紗―(ギャラリーすずき,京都)
2015 Tracing Suujin(井上明彦・二瓶晃,still moving,崇仁小学校ほか)
2014 na ra:水と地のあいだ―井上明彦・岡田一郎・田中朝子・二瓶晃―(ギャルリ・サンク,奈良)
2013 ふたしかな屋根(個展,ギャルリ・サンク,奈良)
2013 反重力(中原浩大との共同研究で参加,豊田市美術館)
2012 偶々―2と5―(個展,ギャラリーすずき,京都)
2011 Maison-Arche(Louder than Bomb / Younger than Yesterday―夾竹桃の村―,Matsuo Megumi +Voice Gallery pfs/w,京都)
2010 水のゆくえ:アクアカフェ(Trouble in Paradise / 生存のエシックス,京都国立近代美術館)
2009-10 峠の茶屋(大枝アートプロジェクト,京都市西京区大枝西長町)
2007 8つの課題―三嶽伊紗・今村源・日下部一司・井上明彦―(ギャラリーヤマグチ・クンストバウ)
2004 Parallel(個展,ギャラリーマロニエ,京都)
2004 方形の水(個展,ギャラリーすずき,京都)
2003 新開地アートブックプロジェクト(新開地アートストリート実行委員会委嘱,神戸市)
2002 invisible ear―椎原保+藤枝守+井上明彦―(CASO,大阪)
2002 水/景―井上明彦+椎原保―(Oギャラリーeyes,大阪)
2001 光の記憶2001―小野和則+井上明彦―(サロン・ド・ヴァンホウ,倉敷)
2000 大佐町・光の記憶(奥備中風土記館,大佐町委嘱,岡山県大佐町)
2000 AGAR-AGAR(個展,TeNBA-A,大阪府豊能町)
1998 瞬間移動(モダンde平野,大阪市平野区)
1997 Another Water—めぐるもの(モダンde平野,大阪市平野区)
1997 眠りのレッスン(個展,財団法人・乗松巌記念館エスパス21,松山)
1996 Red Back Project(モダンde平野,大阪市平野区)
1993 時間のレッスン—N氏コレクションから—(個展,アートスペース虹,京都)
その他主な芸術系活動
2012 ワガドゥグ国際工芸見本市 SIAOに参加(現地日本大使館招聘,ワガドゥグ、ブルキナファソ)
2009-2018 琵琶湖疏水案内板デザイン(計11点)
1996-2004 宇宙への芸術的アプローチ(京都市立芸術大学・JAXA 共同研究)
1993-1995 オルタナティブ・スペース「自由工場」運営とアートディレクション(岡山市)
作品を展示するとき、少しでも 傾いている作品があると、そこだけ目立 つので、水平器を使って水平になるように気をつけます。それほど私たちは傾きに敏感です。傾きは生活(生命活動)に直結しているからでしょう。
かねてから「傾き」に注目し 「ふたしかな屋根」シリーズなどの作品がある井上さんは、+1artのある空堀周辺と、+1artと併行して運営している高知・自遊学校のあるタツガサコの「傾き」を調査しました。
本展では、大阪ー高知という隔たった2か所を結ぶ「傾き」を、リアルタイム映像を交えて展示(提示)します。会期中は、タツガサコから持ち帰った海水で「空堀をトレースする」ワークショップも予定しています。
+1art カワラギ
©️ +1 art