幽霊のガベル
石膏、粘土
No.15
菊池和晃KIKUCHI Kazuaki
作家コメント
夢にかかる現実の重力や圧力を、壊れやすいガベルという形で表す。
粘土の中には薄い石膏性のガベルがある。この中では完全なその姿も、いざ外に出してみればあっという間に壊れてしまう。
夢の中でなら立場を問わず、誰もが平和な世界を思い描くことができる。だけど現実は不均衡で、平和や平等の為にと振われるガベルの音は一部の人にしか聞こえない。 特権的な誰かの意思で、多くの人々が夜、夢を見ることさえ叶わないのではないかと考えたことをきっかけに制作しました。
自己紹介
1993年京都生まれ。京都市立芸術大学大学院修了。京都を拠点に美術家として活動。
これまで、肉体を酷使することで稼働する自作の装置で美術史から
引用したイメージを生産する。
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