Flash Diary
岩絵具、紙
No.30
中森 碧NAKAMORI Midori
作家コメント
<ある夢の記憶>
それは、遥か遠い時の川を渡る、数百年に一度の彗星の光だった。
あるいは、母の面影を宿す狐の瞳が、暗い森の奥で静かに輝いていたのかもしれない。
いや、今にして思えば、遠くのほうに立っていた女の背中に風に舞う鶴の影が刻まれ、
その羽ばたき音が、静寂の中に響いていただけなのかもしれない。
自己紹介
2022年京都市立芸術大学大学院美術研究科修士課程を修了。
銅版画に使用されるベルソー(仏)という道具と出会ったことをきっかけに、線を引くことに興味を持ち、その過程で描く対象物の実在についても関心を深め、制作を続けている。
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