ARCHIVE no.37
光 差 light crosisng
池田啓子
2019
DM back side ▶︎
イベント
5/18(土) PM5〜
・アーティストトーク
・音楽会
森下周央彌(g)、For listening band
参加費 500円(1ドリンク付)
要予約 +1art(gal@plus1art.jp) 定員20名
池田 啓子
IKEDA Keiko
2000年より光を題にした制作を行なってきた。
作品発表では空間とモノの境界、接点、深度、質、量など光とモノが醸し出す生成と消滅の思考の場と位置付けてきた。
天窓と西南側の窓から外光を取り入れた+1artの空間は、閉ざされたホワイトキューブとは異なった光のまじわりを感じる。この場に佇むと、充満した光の濃淡がビブラートのように身体を揺さぶってくる。場に設置した数十本のモノを通過した光が、モノを沈め壁面に光のカタチを止める。
存在と無のあいだの絶えざる生成の変化のうちにあって、あるようなないような隙間を通じて時と光がまじわりあう。
日々の微妙な光のまじわりのなかで「間」「隙間」の境界線のズレを知覚できればと思う。
池田啓子
個展(2007以降)
2016 +1art(大阪)
2011 ギャラリーヤマグチクンストバウ(大阪)
2010 信濃橋画廊5(大阪)
2009 ギャラリーヤマグチクンストバウ(大阪)
2008 ギャラリー風雅(大阪)
2007 ギャラリーヤマグチクンストバウ(大阪)
2007 信濃橋画廊apron(大阪)
グループ展(2014以降)
2018 チャリティ&オークション展「なくなりそうなことば」+1art(大阪)
2018 ART ON BOOK 山口藝廊(台湾 高雄)
2018 LIGHT on ART / 池田啓子・丁建中 ギャラリーヤマグチクンストバウ(大阪)
2017 The artists with Gallery Yamaguchi Kunst-bau 山口藝廊(台湾 高雄)
2017 色の相互作用 ギャラリーヤマグチクンストバウ(大阪)
2016 12のメッセージ2016 / 地球 +1art(大阪)
2016 NEW SPACE with THE ARTISTS and ART ギャラリーヤマグチクンストバウ(大阪)
2014 LINE - 五十嵐彰雄・池田啓子 ギャラリーヤマグチクンストバウ(大阪)
外灯がない過疎の田舎で暮らすと、夜の地上は闇の世界になる。 光あふれる昼と違い、闇の中で光は心細げな点でしかない。そこでは星も月も広大な闇に浮かぶ小さな天窓に見える。
10年ぐらい前だったか、大阪市内のギャラリーで池田啓子の作品を初めて見たとき、どこに作品があるのか最初わからなかった。 よく見ると、壁面下部の小窓の手前の床になにか光るものが置いてあるのが見えた。小さな鏡だった。外からの光が鏡に反射して反対側の壁を照らし、時とともに動いていた。
そのとき作家の意図がわかった。作品は物体ではなく、移ろいゆく光の空間なのだ、と。
本展では、ギャラリー内に設置された数十本の透明な三角棒に、天窓や壁面の窓から入る光が交差する。
夜であれ昼であれ絶え間なく移りゆく時間の中で、光と闇もとどまることはない。 だが光はいつもある。
池田はそのことをよく知っている。
カワラギ/+1art
©️ +1 art