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no40
2019 10/23(水)ー 11/02(土)


点 空 in the constellation  二人展 加藤 加奈衛・田口 伸子


   







加藤 可奈衛
KATO Kanae


菜の花の種、黒色をした直径2ミリにもみたない小さな1粒の種から、数十数百の花が咲き、数百数千の種を実らせる。自然の力。見えるもの見えないもの。見えなかったものが見えてくる。無数の小さな種は、無限のエネルギーのカプセル。粘土の表面の小さなつぶつぶの痕跡は、廻り廻ってまた芽を出した痕跡かもしれない。

加藤 可奈衛

略歴
1966 愛知県生まれ
1991 東京藝術大学大学院美術研究科修士課程修了(彫刻専攻)
1994 同博士課程単位取得満期退学
2000 ベルリン芸術大学在学(~01)、同大学を中心に活動
ポツダム、チュルゴ(ハンガリー)にて現地制作(シンポジウム)に参加

現在、大阪教育大学教育学部教授
イエロー・ライン・プロジェクト(Y・L・P)代表

粘土を主素材として人型を再現する作品制作を行っていたころ、型取りの作業から複製や反復していくことに興味が向き、その後「お皿」を使った作品へ展開した。 根底には人型や自然物の形態に感心があり、主に粘土(素焼き焼成など)による作品を制作。 近年は人と環境を意識したプロジェクト(Y・L・P)を立ち上げ、大地の恵みを頂き、菜の花や綿の栽培を協働で行い、 自然の恵み(素材)をどのように取り入れていくのか、五感を通じて模索している。>








田口 伸子
TAGUCHI Shinko


ストゥッコルチド画法は、3大フレスコ画(buon fresco)の一つで、1日の制作時間7時間という制約の中で、漆喰に水と蜜蝋で溶いた顔料で描いた画面を鏝で磨く事で、艶と予想出来ない変化を生みます。この画法により既知から未知に導かれる事を楽しんでいます。
その未知とは、空を感じながら、自然と精神との間に希望を見いだす事の様に思えています。
Constellation(コンステレーション)は星座という意味ですが、ユング心理学では、偶然の出来事が互いに関連している事を意味します。異なる風景の断片を並べる事で、新たな風景を見ようとしています。
田口 伸子

略歴
大阪府生まれ
1983-’85 英国留学 Fine arts study 
/ Art Foundation Course at the City Lit Art Department in London, England
1986-’88 Bゼミ Schooling system
1995-’97 イタリア留学
イタリア国立ペルージア外国人大学(イタリア語修得)
フィレンツェにて、Simona Bruni に師事しフレスコ画を学ぶ

1987

Bゼミ展 横浜市民ギャラリー
1988 二人展 世田谷美術館・市民ギャラリー(東京)
1990 個展 町田市民ギャラリー(東京)
1991 個展 タカノ・アートスペース (東京)
1992 個展 ギャラリー・サージ (東京) 
1994 ’95 ‘97 個展 ギャラリー16(京都)
1998 個展 天野画廊(大阪)
1999 個展 ギャラリエ アンドウ(東京)
2001 個展 ギャラリー イデア(東京)
2012 ’16 個展 Gallery H.O.T(大阪)








 加藤可奈衛はかつてベルリンに滞在していた時、偶然立ち寄った蚤の市で売られていた大量の食器と出会い、お皿を床一面に敷き詰めるインスタレーション作品を思いつきます。非日常な空間に日常を意識させるインスタレーション、また大地の力を意識した作品を制作しています。
 田口伸子は風景を細分化しその断片を再構成して、もう1つの別の風景を、漆喰に蜜蝋と顔料で描く ストゥッコルチド画法 (フレスコ画)で十数年つくり続けています。
 タイトルにあるConstellation(コンステレーション)=星座は、偶然の出来事が互いに関連している様を表しています。天窓のあるギャラリー空間を意識した両者の作品が、どんな「偶然」の作用を生み出すでしょうか。
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