Charity&Auction 見えない世界

駒回る、露れる全体

木版、タバコの箱、駒、木箱、わら半紙

No.53



 吉浦 嘉玲  YOSHIURA Kai


[作家コメント]
長い年月をかけ形骸化し、特定の機能がないグリッドは、固定的なルールを指し示すわけではなく、様々な連想の集合体のように「何か」を想起させる。この作用を持った、グリッド=確かに存在はしているが、具体的な形態がなく想像するしかないものを「象徴」として版に彫り画面上に仮定する。
グリッドの作用によって、グリット上に配置されるものは例えば「コマのようなもの」として、しかし実際には特定ができない「不確定な像」として、版が押されるごとに分解、再形成される。それと同時にグリットが一つの「場」として、それら配置されるものを併存させる。

[自己紹介]
1994年生まれ。京都で活動中。
事物のもつ固定的な役割を、あるきっかけによって遮断もしくは歪曲し、注意をそらすことで、 「それぞれの事物が、固定的な位置付けとは無関係であることを表出させながら、同じ場に存在する、状況」を作品として表現している。 



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