ARCHIVE no.66
創造力|菊池 和晃
Create|KIKUCHI Kazuaki
2022 05/18(水)ー06/04(土)
菊池 和晃
KIKUCHI Kazuaki
子どもの頃、もの作りの日本という言葉をよく耳にしていた。 その言葉から伝統的な職人の手業を連想していたが、そうではなく、それは工作機械や消費者製品などのことを指していたようだ。どうやら戦後アメリカに習い得た、大量生産という力が今のこの国を形作る大きな要因の一つらしい。 作ること。 それ自体が一種の消費活動とも言える今、その行為が持つ力は一見個人由来の小さなものに見えるかもしれない。本当にそうなのだろうか。 日々当然のように行使されるその力について、同じく「作る」という行為を以って考えたいと思う。
菊池和晃
美術家。1993年京都生まれ。京都市立芸術大学大学院 修了。京都を拠点に活動。肉体を酷使することで稼働する自作の装置で美術史から引用したイメージを生産する。
主な展歴と受賞歴
2021
LUMINE meets ART AWARD 2020-2021 / ルミネ新宿ルミネ2スタニングルアー横ショーウィンドウ / 東京 グランプリ受賞
2020
京都府新鋭選抜展2020/ 京都文化博物館/京都 優秀賞受賞
2018
京都市立芸術大学作品展/京都市立芸術大学/京都 大学院市長賞受賞
2016
成安造形大学卒業制作展/京都市美術館/京都/優秀賞受賞
2022
Meta MALL “アルター”市場 vol.3 / BnA Alter Museum /京都
2021
ACK Special Programs Kyoto Next Framing Physicality /京都国際会館/京都
2021
KYOTO ART LOUNGE EXHIBITION 表裏のバイパス/藤井大丸ブラックストレージ/京都
2020
菊池和晃個展 Draw the City/KUNST ARZT/京都
2020
ニューミューテーション #3 菊池和晃・黒川岳・柳瀬安里/京都芸術センター/京都
2020
京芸 transmit program2020 /京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA/京都
2019
超暴力展/山下ビル/愛知
2018
以”身”伝心 からだから、はじめてみる/ボーダレスアートミュージアムNO-MA/滋賀
2017
若手芸術家支援企画 1floor2017 合目的的不毛論/神戸アートビレッジセンター/兵庫
他
ピカソの「ゲルニカ」を持ち出すまでもなく、作品と時代背景には強い関係があります。大量生産、大量消費、大量廃 棄の20世紀を経て人間社会は豊かになった代わり、21世 紀の人間は環境汚染や気候変動による災害という負の遺 産を背負うことになりました。 菊池和晃は、過大な労力に 見合わない仕事をする装置をつくり、それを用いてパフォー マンスを行ってきました。それは、生産効率を上げて最大の 成果を得るという20世紀型の価値観に対する菊池のアンチテーゼなのでしょう。第1コーナーに入った21世紀のいま、菊池は新たな境地を目指します。
+1art カワラギ
パフォーマンス
5/28(土) & 6/04(土) PM.1時〜
作品によるドローイング
▪︎会 場 +1art
▪︎参加費 無料