ARCHIVE no.72
プラスプラスプロジェクトvol.1 大阪中央フォーラム
Osaka Central Forum
梶原瑞生・前田耕平
+1artでは本年度より新たな企画「プラスプラス*」を始めます。これは、音を素材にしたり、音をイメージした作品を制作する若手作家を支援するシリーズ企画です。初年度の2023年は4人(4組)のアーティストが登場します。本展は、その第一回目です。
想定外の事態に揺れる、この激動の時代にあって、表現行為はさらに多様になるでしょう。想定外の「作品がこれから次々に生まれる予感がします。ギャラリー空間がその起点となることを期待します。
(*「プラスプラス¡plas,plas!」は拍手音を表すスペイン語のオノマトペ。)
+1art
この度『OCF - 大阪中央フォーラム』と題して、前田耕平 / 梶原瑞生による2人展を開催いたします。
フォーラムとは、ラテン語 forum (=public place)を語源とする、公共の集会所を指す言葉です。現在では、広く公開討論会を指すものとして使用されます。前田/梶原は本展をきっかけに、自然と人間、地球と月の関係、祭りや民話など、多角的な話題を通して半年以上にわたり議論を続けてきました。
今回は展覧会場を集会場として捉え直し、大阪の中央に円卓を構え、それを広く観客に開放します。「進歩」と「調和」、その両立がもはや非現実的となった現在。大阪という場所が置かれている状況を出発点としつつも、作品を通して事実や現実だけに即さない、創造的な集会の場づくりを試みます。
前田・梶原
会期中イベント
会期中の毎週土曜日、テーマを設け円卓を囲んだフォーラムを開催します。
当日はそれぞれのテーマに因んだゲストをお迎えします。
2/18(土) PM5〜7時
*終了しました
【ゲスト】
今井祝雄(美術家。元具体美術協会会員)
【定 員】 15名(先着順)
【参加費】 500円
大阪の中心に円卓を据えて開催するフォーラムの第1週目。70年大阪万博に出展されていた今井さんの作品の記録写真や、万博の記録映像などを見ながら、当時の美術家の活動や現在の美術のあり方を、それぞれの経験を元に考える。
2/25(土) PM5〜7時
*終了しました
「沸騰する都市、まつろわぬ民
ー2025万博前夜に語るべきことー」
【ゲスト】
小峰ひずみ(批評家)
大川原拓真(同志社大学大学院 社会学研究科 修士課程所属)
勝田悠紀(文学者)
ファシリテーター
中村徳仁(京都大学大学院人間 環境学研究科博士課程所属)
【定 員】 15名(先着順)
【参加費】 500円
大阪の中心に円卓を据えて開催するフォーラムの第2週目。万博をひかえた、まさに今「沸騰」しつつある都市、大阪について考えます。
ゲストの小峰ひずみ氏より、大阪弁とポピュリズムの構造や政治家の演説から読み解く言語の政治的な作用について、大川原拓真氏には、東京オリンピックを東北の地から見つめ直し、万博開催が予定される大阪で「祭り」を共に考える意義について話していただきます。
全員90年代以降生まれの登壇者たちが、万博前夜に改めて語るべきこととはなにか。
前田・梶原とのクロス・トークも含め、あらゆる方向から大阪について語り合います。
3/04(土) PM5〜7時
*終了しました
「セルフ祭」
【ゲスト】
コケタマン(美術家/セルフ祭会長)
【定 員】 15名(先着順)
【参加費】 500円
大阪の中心に円卓を据えて開催するフォーラムの第3週目。万博をひかえた、まさに今「沸騰」しつつある都市、大阪について考えます。
1週目には70年万博当時、急激な経済成長の中での人々の熱狂、そして芸術の勢いについて。2週目には、既に価値が散漫となり、絶対的な目標を見失った現在の「まつろえなさ」について考えてきました。
今回は、「己を祭る」というコンセプトのもと開催されている「セルフ祭」の会長、コタケマンさんをお招きします。「祭りとは何か」、現在でも「祭り」は可能なのか。時代の変容、芸術と祝祭性について議論してきた大阪中央フォーラム最終週です。
梶原瑞生
KAJIHARA Mizuki
1993年大阪府生まれ、京都市在住。2016年、京都造形芸術大学(現京都芸術大学)卒業後、2020年に同大学の修士を取得。主なレジデンスにARCUS project(2022年/茨城)、Cité internationale des arts(2021年/パリ)、展覧会“Not so slow, but not sofast.”(KUNSTARZT/京都)、グループ展"FIERLD WORK"(東京都美術館)などがある。
EDUCATION
2020 MFA Kyoto University of Art and Design Global Seminar / 京都
2016 BFA Kyoto University of Art and Design Section of Contemporary Art / 京都
RESIDENCE
2022 ARCUS project 2022/ 茨城
2021-2022 Cité internationale des arts / フランス・パリ
2019 “Art In-betweeners” / インド(オンライン開催)
SOLO EXIBITION
2021 “Not so slow, but not so fast.” / KUNST ARZT / 京都
SELECTED EXIBITION
2020 “FIERLD WORK ” / Tokyo Metropolitan Art Museum / 東京 2017
2017 “ULTRA GLOBAL AWARD2017”/ Galerie Aube / 京都
GROUP EXHIBITION
2021-2022 “No home radius 20,000km” / フランス・パリ
2021 “Cycle” / spaceTATE680 / 京都
2021 “COSMOPOLITAN #2 誰もいない森の中で倒れた木からは音がするのか?” /
HIGURE 17-15 cas / 東京
2019 “TODAY IS YESTERDAY’S TOMORROW” / HIGURE 17-15 cas, 東京
2019 “YESTERDAY’S TOMORROW IS TODAY”/ VBKÖ / オーストリア・ウィーン
2018 “Stone Money and Tilted Clock” / Galerie Aube, 京都
2018 “Transient Response”/ S31 / 京都
前田耕平
MAEDA Kohei
1991年和歌山県生まれ。2017年京都市立芸術大学大学院美術研究科絵画専攻構想設計修了。近年の展覧会に「点る山,麓の座」国際芸術センター青森(青森,2022)個展、「紀南アートウィーク2021」南方熊楠顕彰館(和歌山,2021)、「群馬青年ビエンナーレ2021」群馬県立近代美術館(群馬,2021)などがある。
経歴
1991 和歌山県生まれ
2010 カヌースプリントジュニア世界選手権ロシア大会出場
2014 パリ国立美術学校 エコール・デ・ボザール 交換留学
2015 大手前大学メディア芸術学部芸術学科 卒業
2017 京都市立芸術大学大学院美術研究科絵画専攻構想設計 修了
2021- 瓜生山学園 京都芸術大学 美術工芸学科 写真・映像コース 非常勤講師
個展・グループ展
2022 個展「点る山,麓の座」国際芸術センター青森(青森)
2022 SSK Art Fair Collaborated with 山中suplex『 の、あとのふね』 Super Studio Kitakagaya(大阪)
2022「NITO MICHIKUSA 半開きの家」アート/空き家 二人(東京)
2022 オープンラボ「 かめのま」 HAPS HOUSE (京都)
2021「紀南アートウィーク2021」南方熊楠顕彰館/高山寺(和歌山)
2021「群馬青年ビエンナーレ2021」群馬県立近代美術館(群馬)
2020「六甲ミーツアート芸術散歩 2020」新神戸駅 (兵庫)
2020「つながりの方程式」京都芸術センター (京都)
2019 個展「パンガシアノドン ギガス」京都市立芸術大学ギャラリー @KCUA (京都)
2019「六甲ミーツアート芸術散歩 2019」六甲カンツリーハウス (兵庫)
2019「ARTISTS’ FAIR KYOTO 2019」京都新聞ビル 印刷工場跡 (京都)
2018 個展「イトム」 Gallery PARC (京都)
2018「Shift-Shoft」神戸アートビレッジセンター /Midnight Museum (兵庫・京都)
レジデンス
2022 国際芸術センター青森 アーティスト・イン・レジデンス・プログラム 2022:Making Things (青森)
2022 Lakkos Artists residency (ギリシャ/クレタ島)
2020 滋賀県陶芸の森 アーティストインレジデンス(滋賀)
2019 京都芸術センターレジデンスプログラムART SPACE (オーストラリア/シドニー)
2018 Artist-in-Residency Compeung (タイ/チェンマイ)
企画・コラボレーション
舞台・出演
2022 akakilike「捌く-Sabaku」 東京芸術劇場 シアターウエスト
2022 チーム・チープロ「女人四股ダンス」 THEATRE E9
賞・入選
2021「のせでんアートライン2021」 前田耕平×葭村太一【最優秀賞】
2021「群馬青年ビエンナーレ2021」【入選】 群馬県立近代美術館
2019「六甲ミーツアート芸術散歩 2019」【神戸市長賞】
2017「京都市立芸術大学修了制作展」【同窓会賞】
教育/ワークショップ
2022 第5回 子どもダッシュ村!島探検×地図の動画作成ワークショップ (島根 海士町教育委員会)
2021 2021年度「京都市 文化芸術による共生社会実現に向けた基盤づくり事業 モデル事業」招聘(京都・HAPS)
2021 霧の街のポリフォニー セミナー 講師(京都市立芸術大学)
2021 文化芸術による次世代育成プログラム ワークショップ(公益財団法人 関西・大阪二十一世紀協会)
2020 じゆう!けんきゅう! 子どもと大人のなんだこれ?!(江之子島文化芸術創造センター)