ARCHIVE no.60


CON・CERT walking from +1art to +2

藤本由紀夫・小寺未知留・佐藤雄飛・林 葵衣・山本雄教・カワラギ・野口ちとせ


2021 11/03(水)ー11/21(日)  PM 12〜7(最終日 〜PM5) 
休廊:日・月・火曜 *11/21(日)は予約制で開廊


CON-CERT

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「コンサート concert」。イタリア語の「コンチェルト concerto」に由来する語である。さらにはラテン語にまで遡ることができ、「争い・議論 concertātiō」や「絆・協力consortiō」といった語と同根だと考えられている。英語でも「演奏会」だけでなく、「一致」「協力」「調和」といった意味を有し、動詞の場合には「合意のもとに調整する・協定する」といった意味になる。英和辞書の中には、「共に con」「努力する cert」と解説しているものもある。

音楽を演奏するというのは常に専門家だけに許された行為だったのだろうか。そうではない。商業的な演奏会が登場する以前から、音楽愛好家たちは私的に音楽を楽しんでいた。「コンサート」という言葉が意味するとおり、複数の人が集まり、共に自らの手で音楽を奏でていたのである。

+1 artは舞台袖になる。反対側の舞台袖は+2だ。二つの舞台袖の間にある街が、この「コン・サート」のステージである。

コンサートとは、観客や出演者といった役割に関わらず、複数の人々が集まって(ときに争いながらも)共に何かをすることなのである。

  

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クロージングイベント


作家によるトーク&ヒアリング
コンサートからコン・サートへ

11/21(日)
会場:+1art
予約制

①12:00ー14:00 10名
②15:00ー17:00 10名

参加費無料

ご予約・お問合わせ ▶︎ +1art (gal@plus1art.jp)



●当日は、会場設営の都合で+1での展示を行いません。+1の展示は前日までになりますのでご注意ください。
●諸事情により予定を変更する場合があります。詳細はwebにてご確認下さい。    



FUJIMOTO Yukio

藤本 由紀夫 FUJIMOTO Yukio

1950年名古屋生まれ。大阪芸術大学音楽学科卒。
80年代半ばより日常のなかの「音」に着目した装置、サウンド・オブジェを制作。インスタレーションやパフォーマンス、ワークショップを通じて、空間における「音」の体験から新たな認識へと開かれていくような活動を展開している。主なグループ展に2001年「第49回ヴェニス・ビエンナーレ」、2007年「第52回ヴェニス・ビエンナーレ」(ヴェニス)など。

score for CON・CERT

NEWYORK MARCH 1988

1988年3月
ニューヨーク、マンハッタンで録音した音を聴きながら
+1artから+2まで歩く





KODERA Michiru

小寺 未知留 KODERA Michiru

立命館大学文学部准教授。東京藝術大学大学院博士後期課程修了。博士(音楽学)。戦後米国の音楽理論家レナード・マイヤー(1918〜2007)およびアーティストのマックス・ニューハウス(1939〜2009)に関する研究を進めている。主な論文に、「マックス・ニューハウスは何を『音楽』と呼んだのか」(2021、『美学』第72巻1号)、「レナード・マイヤーとニュー・ミュージコロジーの関係についての一考察」(2018、『音楽学』第63巻2号)。また、主な音楽作品に、ピアノのための《透明でもそこにある》(2017)、ソプラノとフルートとピアノのための《Gravity》(2012)、ピアノのための《両極端な風景》(2012)。

scores for CON・CERT

LISTEN AND HEAR

1966年、あるアーティストは街角に友人を集め、「LISTEN」というスタンプをその人たちの手に押して街の中を連れ歩いた。2021年、別のアーティストは「Listen」よりも「Hear」が重要なのだと説いた。 「LISTEN」と「Hear」の境界を探しながら、+1artから+2へ歩いて行きなさい。


WITHOUT MAKING ANY SOUND

1964年、あるアーティストは、音を立てずに歩くよう指示した。1992年の本で、ある作曲家は、音を立てずに立ち上がり再び座るよう記した。2020年、ある国は黙って食事をするよう指示した。音を立てずに、+1から+2へ歩いて行きなさい。


MIRROR

2003年、ある漫画家は、鏡を用いた占いを描いた。鏡を懐に入れ、最初に聞こえてきた言葉が運命を暗示しているという。鏡を懐に入れ、+1から+2へ歩いて行きなさい。





SAYO Yuhi

佐藤 雄飛 SATO Yuhi

アーティスト、デザイナー。 1994年神戸市生まれ、京都市立芸術大学 美術科 卒業、同大学院 美術研究科 修了。シルクスクリーン、写真、3DCGなどを用いて作品を制作。

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[主な個展]
2021 「隣人の生活」+1art|大阪
2020 「p/s/b/p/」+2|大阪

[主なグループ展]
2020 「見えない世界|invisible world」+1art|大阪
2020 「VOR KUNST」 Van Der Plas Gallery|ニューヨーク
2019 「複眼と対象のノード」gallery @KCUA|京都


scores for CON・CERT

PICK UP SOMTHING

+1artから+2までを歩く間に、道に落ちているものを何か一つ拾ってくる


WRITE A WORD SOMEWHERE

+1artから+2までを歩く間に、どこかに何かのワードを油性ペンで書く


THREE SECONDS

+1artから+2までを歩く間に、道中のどこかで3秒のみ録音する


COUNT PEOPLE

+1artから+2までを歩く間に、目に入る人の数を全て数える


DRINK 500ML OF WATER

+1artから+2までを歩く間に、道中のどこかで3秒のみ録音する





HAYASHI Aoi

林 葵衣 HAYASHI Aoi

アーティスト。身体と意識のズレの可視化をコンセプトに反復によるずれ、色彩の残像、音声の保存をテーマにした作品を制作。
自分のものではないようにもどかしく思う見えない身体のふるまいと対話し目に見える形を与え提示する。
1988年京都出身、京都在住。京都造形芸術大学卒、同大学院修了。

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[主な個展]
2020 「息差しの型取り」+2|大阪
2020 「一振りの音」+2|大阪
2020 「遊動躰」Gallery PARC|京都
2019 「対話の時間」黄金4422bld|愛知
2019 「詩の復唱」KUNST ARZT|京都

[主なグループ展]
2021 「phono/graph」京都岡崎 蔦屋書店
2021 「文字模似言葉」ボーダレス・アートミュージアムNO-MA|滋賀
2021 2020年度第4期常設展「画家の痕跡」 高松市美術館|香川
2020 「見えない世界|invisible world」+1art|大阪
2019 「京都府新鋭選抜展」京都文化博物館
2019 「第六回アラタパンダン展」クリエイティブセンター大阪 名村造船所跡地|大阪
2019 「小さいわたしたち Who are we?」+1art|大阪
2018 「VOCA展」上野の森美術館|東京


scores for CON・CERT

砂時計

5分間砂時計を手に持ち、砂時計が落ち切るまでに+1artから+2までを歩く


傘をさしながら歩く 晴れでも雨でも使用可能


ロウソク

5分間ロウソクを灯しながら、+1artから+2までを歩く


小石(珪藻土)

小石を一つ取り、+1artから+2までの道中にこっそり置く


計量カップ

300ccなみなみに水を入れた計量カップを持ち、零さずに+1artから+2までを歩く


グリコを食べながら歩く

一粒で300メートル走ることのできるエネルギーが含まれているグリコを食べ、カロリーの消費と摂取を同時に行いながら歩行する。※+1artから+2までの距離は約350m





YAMAMOTO Yukyo

山本 雄教 YAMAMOTO Yukyo

美術作家。1988 年京都府生まれ。2010 年成安造形大学造形美術科日本画クラス卒業。 2013 年京都造形芸術大学大学院修士課程ペインティング領域修了。
「一枚の葉っぱが手に入ったら、宇宙全体が手に入るでしょう」という安田靫彦の言葉のように、些細な対象が日常的な価値観を超え世界の一端に繋がっていくような感覚を求めて作品を制作。

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[最近の主な個展]
2021 「Mosaic life」髙島屋大阪展6階ギャラリーNEXT|大阪、その他3会場に巡回
2021 「豊穣の空洞」河岸ホテル| 京都
2019 「faint noise」 +1art|大阪
2018 「青いテントと五つの輪」YOD gallery|大阪

[最近の主なグループ展など]
2021 「第8回東山魁夷記念 日経日本画大賞展」上野の森美術館|東京
2020 「美の予感2020 ―平面・特異点のカナリア」髙島屋日本橋店6階美術画廊、その他5会場に巡回
2019 「ART TAIPEI 2019」Taipei World Trade Center


scores for CON・CERT

RHYTHM OF HEARTBEAT

聴診器で自分の心音を聞きながら、そのビートに合わせて+1artから+2まで歩きなさい。


RECORDING FUNCTION

+1artから+2までの道のりで、指定のカメラで一枚写真を取りなさい。カメラには録音機能が付いているので、その場で自分の声を録音しプリントすること。


DRAW WHATEVER

+1artから+2まで歩きながら、気になったものを紙と鉛筆で描きなさい。立ち止まらずに、歩きながら目に止まったものを次々に描くこと。


SEARCH FOR DRAWING

他の演奏者が、+1artから+2までの道のりで気になったものを絵に描いた紙があります。描かれたものを探しながら歩きなさい。


WRITE DOWN THE SOUNDS YOU HEAR

+1artから+2まで歩きながら、聞こえた音を紙に言葉で記しなさい。聞こえた音は全て記すつもりで行うこと。


FIND THE WRITTEN SOUNDS

他の演奏者が、+1artから+2までの道のりで聞こえた音を言葉で記した紙があります。記された音を探しながら歩きなさい。


RECORD YOUR VOICE

+1artから+2まで歩きながら、見えたものや聞こえたもの、気づいたことなどを話しながら、その声をカセットテープに録音しなさい。+2に着いたらそれを再生しなさい。


LISTEN TO RECORDERD VOICES

他の演奏者が、+1artから+2まで歩きながら話した音声を記録したカセットテープがあります。その声を聞きながら歩きなさい。


A GIFT

+1artから+2 までの道のりで、プレゼントをひとつ用意しなさい。プレゼントは拾ったものでも購入したものでも、どんなものでも構いません。+2 に着いたら、そのプレゼントと交換で、前の演奏者からのプレゼントを受け取りなさい。





KAWARAGI

カワラギ KAWARAGI

+1art ,+2ディレクター。見たことがない、聞いたことがないものに興味があります。コスパ悪い美術や音楽も好きです。宇宙人がいるなら、どんな美術や音楽を彼らはつくっているのだろう?と、よく思います。

scores for CON・CERT

INVISIBLE GLASSES

見えない(殆ど真黒)メガネをかけ、同じ順路(+1art~+2)を歩いて録った録音をヘッドフォンで聞きながら、+1artから+2へ歩いてください。


CLAPPING YOUR HANDS

3歩ごとに頭上で両手を打ちながら+1artから+2へ歩いてください。できればその音を録音して+2で再生してください。


EVERYDAY ITEMS OF SYRIA

中東シリアの普通の人々が使うありふれた日用品をカバンに入れて+1artから+2へ歩いてください。日用品はコーヒーポットや教科書などから選べます。


SQUEEZE THE AIR

水をかき分けるように、手で空気をかき分けながら+1artから+2へ歩いてください。できればその音を録音して+2で再生してください。


SOAP MADE IN ALEPPO

アレッポでつくられた石鹸を持ち、+1と+2の間でアレッポを知っている人を探してください。できればその人の声を録音して+2で再生してください。





NOGUCHI Chitose

野口ちとせ NOGUCHI Chitose

+1art、+2 ディレクター。僻地の廃校に等身大の鉛筆を100本立てる《手に余る鉛筆計画》を進行中(2015-)。音を素材にした作品に《Requiem》《You say We》《KATA KOTO》などの「音・空・観」シリーズ(2003-2013)がある。

scores for CON・CERT

CONCERT TICKETS

コンサートのチケットを差し上げます。
一枚手にとって+1artから+2まで歩いてください。


THREE COLORS

3つの中から好きな色を選んで手に持ち、 思いついた曲を口ずさみながら   +1artから+2まで歩いてください。

*色は『Persimmon/柿色』『Gray/灰色』『Green Kiwi/キーウィフルーツの色』の3色


SKATERS WALDTE

ワルトトイフェル作曲の『スケーターズ・ワルツ』をヘッドホンで聞きながら、 地面から足を離さないように、s+1artから+2まで歩いてください。








関連企画 01


作品集 CON・CERT


CONCERT BOX ser

参加作家の作品をまとめたボックスセットを20部限定で制作しました。販売は展覧会開始と同時に行います。

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関連企画 02


soft hope

vol.10 FUJIMOTO Yukio


soft hope

+1 a r t ではオンラインショップの開店企画として、「やわらかい希望/ Soft hope」と題したシリーズを順次発売しています。このシリーズは、各作家に「やわらかい希望」に因んだ作品をブックケースをイメージしたこのシリーズ専用の箱に納めていただき、限定販売を行うものです。
シリーズ第10弾として、藤本由紀夫による作品を10点限定で展覧会開始と同時に発売します。
また+2会場には、本展参加の佐藤雄飛、林 葵衣、山本雄教をはじめ、販売中のsoft hope 作品を展示します。


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