noise
磁器、糸
No.44
山下裕美子 YAMASHITA Yumiko
[作家コメント]
耳が聴こえないというと、無音の世界を思いがちだが、耳鳴りが止まず騒々しい場合さえあるという。
目が見えないというと、暗闇を想像するが、『暗い』とは僅かにでも光を感知できる側の概念である。
他者の世界を想像するのは難しく、私たちはいつも自らの皮膚一枚の内に閉じられている。
それでもそこから、誰かの声に耳を澄ます。
微かな音の、ノイズ混じりの。
[自己紹介]
薄い磁器の作品をつくっています。
普段意識することのない、その素材固有の重さや質感を変化させ、均衡を崩すことで生じる知覚のゆらぎ。
それは皮膚感覚に体感を持って伝わっていくのではないかと考えています。
(c) + 1 art