ARCHIVE no.79
チャリティ& オークション vol.9
MUSIC 音楽
2023
本展は、途上国の女子教育を支援する+1artのチャリティー展です。2015年より毎年末に開催し今年で9回目を迎えました。今年のチャリティ展のテーマは「音楽」です。
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その昔、ビートルズが演奏すると失神する女の子が相次いだとか。失神までいかなくても音楽のせいで涙腺が緩んだり棒立ちになって動けなくなった経験を持つ人もいるかもしれない。それはどんな音楽が好きかに関係ないようです。音楽と言うと曲のメロディーやリズム、演奏技術を楽しむイメージが強いのですが、ここでいう音楽は楽曲鑑賞を指すのではなく、身体的経験としての音楽です。音楽を聞くとき、私たちは(冷静に)楽曲や演奏を楽しむと同時に、空間を満たし、あるいは突き当たって身体を揺るがす(自失的あるいは創造的)刺激としての音を経験しているように感じます。 心と身体のシステムは所々不連続なので、心が想定外のところで身体は反応したりします。だから癒やしのつもりで聞いている「音楽」は、実はなにげにやばいのです。
51人の作家による作品は全て、オークション形式で販売し売上額の10%を途上国の女子教育を支援するマララ基金に寄付します。(マララ基金については ▶ )
2日(土)には、作曲家の山根明季子さんをゲストにお招きし、音楽とアートを巡るトークイベントを開催します。山根さんは「音を視る、音で造形をデザインする」というコンセプトで作曲活動をしており「水玉コレクション」「カワイ イ^_-☆」等、ユニークな作品が多数あります。当日は山根作品をお聞きいただくなど、身体で経験するアートの時間をお楽しみください。
オークションについて
会期中、ギャラリーで、あるいはインターネットでも入札できます。(+1artホームページに入力フォームがあります)
・入札は千円単位とし、同額の場合は先に入札した方の落札となります
・作品の配送は着払いにて承ります。
Artists
画像をクリックすると各作家のページが開きます
155x155x60mmの木箱を使用したBOX作品
関連企画
公開オークション
終了しました
最終日に、オンラインで公開入札を行います。
|日 時| 12 月16 日(土) PM4:00ー7:00
|参加費| 無料
|入札方法|
PM 4~7の間、最高入札額を公開し、随時更新します。(それまでは入札件数のみが掲載されています)
各作家のページ下にある「オークション入力フォーム」にご記入の上、送信下さい。
トークイベント
「音を視る、音で造形する」
終了しました。
|日 時| 12 月02 日(土) PM 4~
|出 演| 山根明季子
(作曲家、相愛大学非常勤講師)
|会 場| +1art
|参加費| 500円(1ドリンク付)
|要メール予約| 定員15名 ▶︎+1art (gal@plus1art.jp )
山根明季子
YAMANE Akiko
2007年 京都市立芸術大学大学院 修士課程 作曲専攻修了。
2005-2006年 ブレーメン芸術大学 派遣留学。
物質、空間、サブカルチャー、ゲーム、デジタル表現から直接影響を受け、身体的リアリティと感覚で音に変換し作品制作を行ってきた。消費社会やポップ、抑圧、カワイイ等を扱い作曲する他、キュレーション、アミューズズメント空間のフィールドレコーディング、「mumyo」及び合同会社無名としての活動等を行う。主な受賞歴として、第22回日本現代音楽協会作曲新人賞富樫賞(2005)、第75回日本音楽コンクール第1位お
よび増沢賞(2006)、第17回芥川作曲賞(ファイナリスト)、第20回芥川作曲賞がある。
音楽と言ってどのような音楽を思い浮かべるのか、人によってそれぞれ(時には全く)違うのだと思います。だから音楽が人々に与える影響も、その多様な音楽の在り方によって様々です。
私は自身が生きて体験している空間や造形から刺激を受けて、その肌感覚を通して、芸術音楽分野で音楽作品を作ってきました。音は通常目に見えないため抽象的な言い方になりますが、冷たい音、尖った音、ピンクの音、音符やその機能を有する音、個人的記憶に触れる音など、人によって様々な体感を受け取ることがあるんだと、制作や共有を通して日々実感しています。
音や音楽体験はそのようにして在り方だけでなく受け取り方においても、人によって近かったり或いは全く違ったりし、聴くことの創造性にも無限に開かれています。
ご 報 告
マララ基金に寄付しました。
マララ基金への寄付金は、落札総額859,000円の10%に加え、角谷恭子さん、田口伸子さん、菊池和晃さんより作家収入分を全額寄付(計12,330円)のお申し出があったのと、ひらいゆうさんの寄付金(2,000円)、高知で開催したチャリティイベント2023の収益金(12,750円)を加えて、総額112,980円になりました。寄付金はPayPalからマララ基金に送金しました。PayPalの送金記録▶︎
皆さんのご協力に深く感謝します。
マララ基金は途上国の女子教育を支援し、女性の社会進出が可能になるように環境を整える活動を続けています。+1artは開廊当初から年に一度マララ基金に寄付するチャリティ展を継続しています。
数世代かかるかもしれませんが、未来を担う子どもたちの活躍に期待しましょう。