Malala Project



マララ・プロジェクト概要


「なぜ戦車をつくることは簡単で、学校を建てることはとても難しいのでしょうか。」(マララ・ ユスフザイ)

マララ・プロジェクトはノーベル賞を受けたマララ・ユスフザイさんが提唱する女子教育普及活動を現代アートの表現を通じて支援し、紛争・貧困・ 差別のない平和で持続可能な世界の実現を目指す市民運動=地域振興プログラムです。
このプロジェクトの出発点は2015年4月にギャラリー+1art(大阪)で行われた《こだまの遠近法ー田中広幸・野口ちとせ 二人展》でした。この展覧会で展示された野口ちとせの《マララたちに For Malalas》は長方形の白い台上に赤い鉛筆が毅然と立つインスタレーションで見る者に強いメッセージを放っていました。 この世界の構造的な格差は教育の格差でもあり特に女子教育における差別は犯罪的だ、戦車を作るより学校を作れというマララさんの主張を受けて、作品『マララたちに For Malalas」をつくりました。この作品にインスパイアされマララ・プロジェクトは始まりました。
プロジェクトのシンボルは野口作品に登場する赤い鉛筆です。赤は人間の生命、 鉛筆は教育を表します。この鉛筆を高さ2メートル直径15センチに巨大化し街の随所に展示・設置することで見慣れた日常の風景を変え、世界で6300万人といわれる教育を受けられない子どもたちの存在に思いをめぐらせたい。現実と想像は境界があるようで、はっきりと区別できないところがあります。紛争・貧困・差別がない世界は今は想像上でしかありませんが思い続ければ現実に近づくと信じます。

現在このプロジェクトでは、展覧会や関連イベントによる募金のほか、路上や施設等、町のあちらこちらに巨大な鉛筆を立てる増殖活動を展開中です。赤い鉛筆の可能性に思いを馳せながら。



これまでの活動