ARCHIVE no.80
立体x演劇
無 顔 FACELESS
浮川秀信・赤星マサノリ
2024
PM 12〜7(最終日 ~PM5)
休廊 日・月・火
⚫︎会期中催し
*公演チケットは全日完売しました
⚫︎展覧会/公演スケジュール
*2/04(日)は公演のみ
2024年は、浮川秀信、赤星マサノリによる二人展《無顔 FACELESS》で幕開けです。
浮川秀信は、70年代から半世紀以上に渡り、彫刻家として発表を続けてきました。 ピアノ線をロウ付けし立体化した造形は、物質感から解放された存在の本質を引き出してくれるかのようです。 赤星マサノリは、演劇の世界で映像、脚本、演出、そして俳優と多岐の発表を展げ、演劇作品の制作に絶えず携わってきました。
本展では、この異ジャンルの二人の共作による舞台空間と演劇をご覧いただきます。 タイトルの《無顔》は、能の道成寺をモチーフに本展のために創作された赤星マサノリの脚本から引用しました。
会期中は、この脚本による演劇公演を8回予定しています。 公演を除いた時間帯は道成寺をモチーフにしたインスタレーション展示をご覧いただけます。 立体造形と演劇のコラボレーションをお楽しみいただければ幸いです。
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浮川秀信
UKIGAWA Hidenobu
全く知らない世界の演劇人とのコラボで大いに戸惑ってしまう。最初に思い浮かんだのが能の舞台である、舞台そのものが画廊空間で私の作品は舞台後ろに描かれた松であると、そのことは共演者にも伝えた。しかし後で調べてみると描かれた松は自然の力強さ、常緑の葉に堂々とした幹などに意味があり、安定した確たる世界を表しているとある。私のヒョロヒョロとしたピアノ線を使って出来上がる頼りない世界、これとは真逆である。困ったことになったと悩んだが「ままよこのままで行こう」今のこの世界、どれほど安定したものなのか?と自分自身を納得させて。
初期は風船に水を入れて形を作り型取りして、ポッチャリ系の造形を試みていた、そして次第に痩せ細り今ではヒョロヒョロのか弱いピアノ線でのモノ作り。 それで空気あるいは空気感を表せるか? いや空気を捕まえられるかと思案中。
1968年 大阪学芸大学(現大阪教育大学)絵画専攻科修了。1969年の初個展(あの画廊)、以降ほぼ毎年個展開催(信濃橋画廊 他)、アートナウ77(1976)、日本国際美術展(1978,79,81)など、70年代から彫刻作品の発表を続け現在に至る。
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赤星マサノリ
AKAHOSHI Masanori
この作品は能の道成寺を基にしています。 道成寺はさまざまな神話が組み合わさって創られたといわれており、そのために噓のような出来事が起こります。 娘が大蛇になったり大蛇が鐘に隠れた僧を焼き殺したり。 しかし今回は娘が大蛇になることも僧が焼き殺されることもない道成寺を創ります。 会場では大きな鐘が吊られます。 鐘の中の演者から聞こえる肉声はマイクを通じてヘッドフォンに響きます。 AIから生成されたものも話しかけてきます。 目の前の出来事はヘッドフォンから聞こえる音と繋がっているのか。 嘘も本当もある世界を創ります。
sunday所属、俳優・舞台映像・脚本・演出家。 1999年より劇団☆世界一団(現 sunday)に所属。 全作品に参加。 その後、一人芝居や二人芝居で全国を廻る。 2018年より StarMachineProject を立ち上げ、俳優や映像作家、ミュージシャン、美術家、エンジニア、ダンサーなど様々なジャンルの方と協働し実験的な演劇に取り組んでいる
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