ARCHIVE no.81
ビデオテープガーデン
2/14(水)ー 3/02(土)
対談「ビデオの時代」
2/17(土) PM5〜6
*終了しました。
出演 今井祝雄・林 勇気(映像作家)
会場 +1art
参加費 500円(1ドリンク付)
要メール予約 +1art (gal@plus1art.jp ) 定員15名
*メールにはフルネーム、携帯電話番号をご記入下さい
記録媒体のアナログからデジタルへの変換は、この30~40年の間に急速に進んでいます。 ビデオテープはカセットテープと同じく磁気テープの一種で、1980年ぐらいから2000年ぐらいまで、映像の一般的な記録手段でした。
本展では、この時代のビデオテープがインスタレーションの素材として使われています。 ギャラリーの床には録画された大量のビデオテープが敷き詰められ、鑑賞者はその上に敷かれた透明板の上に立ち、作品を体感します。 往年のビデオテープから、私たちはどんなイメージを広げるでしょうか。
会期中は、映像作家の林勇気さんをお迎えして、「ビデオの時代」と題した対談を予定しています。 記録媒体の変容は私たちの日常を少しずつ変え、作品そのものにも大きな影響を及ぼしていくでしょう。 私たちはいまその現場に立っています。
+1art
今井祝雄
私は往年のSPレコードを割って積み上げたり、リールから取り出したオープンリールの録音テープを球体状に巻き付けるなど、記録メディアを物質として扱った近作の延長で、このところ再びビデオテープを用い出した。
「再び」と書いたのは、DVDもSNSもまだないビデオ全盛の1980年前後に、撮影録画と同時にビデオテープを引っぱり出して被写体に絡めるパフォーマンスを行っていたからだが、しかし同じテープであっても、時を経た現在では素材としての認識は大きく異なるものである。
そんないま、録画された大量のビデオカセットをばらし、リールから解放したテープによるインスタレーションを試みている。もはや再生不可能となったおびただしいこれらのビデオテープは、某氏が若い一時期にテレビ放映された映画をエア・チェック=録画したもの。 いまや不要となったそれらには多くの人たちが見ただろうポピュラーな映画の数々と時間が収まっている。
(今井祝雄)
IMAI Norio
1946年大阪市生まれ。 美術家。 大阪市立工芸高校在学中から吉原治良に師事し、具体美術協会に参加。1960年代より造形や映像作品を発表。1965年より1972年の解散まで具体美術協会に参加。1966年、第10回シェル美術賞一等賞受賞。 以来、内外の展覧会に出品多数。
主著に〈白からはじまる〉(ブレーンセンター)、〈タイムコレクション〉〈余白とフレーム〉(ともに水声社)ほか、作品集に〈NORIO IMAI〉(Axel and May Vervoordt Foundation)がある。
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